牧師さんのノート14:
「復活したキリストのその後(2)」
私は矢板ホーリネス教会の牧師、田中敏信です。
今回は、「復活したキリストのその後」について、第2回目を書きますね。
『牧師さんのノート09: 「キリストって復活したの?」』 では、十字架で死なれたイエス・キリストは、「よみがえられた」という事を書きましたが、「じゃあ、それからどうなったの」というご質問に、お答えしようとしています。イエス・キリストがよみがえられた事を証明する資料の中で1番確かなものは、やはり「聖書」です。
「自分達の用意した資料じゃあ、客観的とは言えないねえ」なんてお声が掛かりそうですが、まっ、もうちょっと待って下さい。
一通り、「復活したキリストのその後」についての、聖書の証言を紹介しておきます。まず、イエス・キリストがよみがえられたのは、日曜日の朝でした。
イエス・キリストの弟子達のうち、朝早く女性の弟子達が、墓に行きました。
イエス・キリストの体が埋葬された墓は、岩を掘って作った「横穴式」でしたが、その入り口に転がしかけてあった石の蓋は、既に開いていました。
マルコによる福音書には、
とあります。
石はすでにころがしてあった。この石は非常に大きかった。
(16章4節)
「ふむふむ。復活したキリストは、墓の入り口を自分で開けて出て来たんだなぁ」
あぁ。そうでもないみたいです。マタイによる福音書には、大きな地震が起こって石が転がされたように書かれていて、その中はもう空っぽだったとも書かれています。墓の蓋が開いた時には、キリストの体がなかった。「石で蓋された岩の墓から出て来るんだったら、魂だけが復活したって事ですね」
と言われた事があります。
ヨハネによる福音書は、イエス・キリストが弟子達の所に姿を現された時の事を、次のように証言しています。
その日、すなわち、一週の初めの日の夕方、弟子たちはユダヤ人をおそれて、自分たちのおる所の戸をみなしめていると、イエスがはいってきて、彼らの中に立ち、「安かれ」と言われた。
(ヨハネによる福音書20章19節)
「キリストの復活は、閉じられたドアも通れる霊魂の復活」だけでしょうか?
でも、そうばっかりじゃないみたいです。
よみがえられたキリストが部屋に入って来られた、その続きをルカによる福音書は、次のように証言しています。
彼らは恐れ驚いて、霊を見ているのだと思った。そこでイエスが言われた、
「なぜおじ惑っているのか。どうして心に疑いを起すのか。わたしの手や足を見なさい。まさしくわたしなのだ。さわって見なさい。霊には肉や骨はないが、あなたがたが見るとおり、わたしにはあるのだ」
〔こう言って、手と足とをお見せになった。〕彼らは喜びのあまり、まだ信じられないで不思議に思っていると、イエスが
「ここに何か食物があるか」
と言われた。彼らが焼いた魚の一きれをさしあげると、イエスはそれを取って、みんなの前で食べられた。
(ルカによる福音書24章37節〜43節)
よみがえられたイエス・キリストは、墓の岩を通り抜け、締め切った部屋にも入って来られる。
でも1方では、焼き魚を食べる事が出来る、歯も胃袋も持っておられる。
イエス・キリストのよみがえりの後の体は、人類の歴史の中で「だれも持った事のない特殊な体」というのが、聖書の証言です。もう一つおまけです。
「復活したキリストのその後」を、どのくらいの人が見たのか。
イエス・キリストの弟子に、パウロという人がいます。彼はコリントという町にいた仲間に書いた手紙で、こう証言しています。
…三日目によみがえったこと、ケパに現れ、次に、十二人に現れたことである。そののち、五百人以上の兄弟たちに、同時に現れた。その中にはすでに眠った者たちもいるが、大多数はいまなお生存している。そののち、ヤコブに現れ、次に、すべての使徒たちに現れ、…
(コリント人への第1の手紙15章4節〜7節)
ちょっと迫力がありますね。『五百人以上の兄弟たちに、同時に現れた』なんてのは、いったいどんな状態だったんでしょうか。
予告編:
次回「復活したキリストのその後(その3)」では、イエス・キリストが天に上げられるドラマチックな証言をご紹介します。
「田中さん。キリストの復活を証明する、教会関係以外の証言も、ちゃんと書いて下さいね」
「あのぅ…そのぉ…」
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