牧師さんのノート05: 「田中牧師の朝」




 私は矢板ホーリネス教会の牧師、田中敏信です。
今回は、「田中牧師の朝」なんて話題を思いつきました。
「キリスト教会の牧師をしています」という人って、どちらかというと珍しいですよね。でも、「なあんだ・・たいしたことないじゃん」と、がっかりされたりして(ニコニコ)

 私の朝は、ちょっと早いほうかもしれません。だいたい5時前には、目が覚めていて、書斎で聖書を読んでいます。「よぉっし、明日の朝は5時だ!」と、がんばっているわけでもありません。なんだか、パチッと目が覚めるんです。
それで、この「朝の聖書を読む時間」ですが、私にはとても大切な時間です。
小説の1ページのように書いてみます。ちょっと安っぽいですが・・。

3月の朝、指の下を流れる点字はまだ冷たい。読み始める聖書の一言一言が、私の朝を開き始める。
 記憶の中に、チクリとするものがある。「あぁ、昨日の夕方のあの人。もう少しお話する時間をとればよかったのになぁ・・と。すぐに神様に謝罪する。「せっかく会わせて下さったあの方に、言葉が足りませんでした。申し訳ありません」次の瞬間、心に静けさがもどり、再び聖書の言葉が流れ始める。
 一つの言葉の上で、指がとまる。『見よ、わたしは世の終りまで、いつもあなたがたと共にいる・・」ほっとする。心の中が暖かくなる。1日を踏み出す1歩のために、波に揺さぶられる時のために、神様が差し伸べて下さった手に握られる。
 「さあ、行こう」と立ち上がる。

 1日が始まってしまうと、ゆっくり聖書を読めなくなるんです。7時を過ぎると、相談の電話が掛かって来る事もあります。皆さんもそうだと思うのですが、仕事が始まると、立ち止まってなんかいられませんよね。
 1日の中で、私があわてる事がないようにと、神様が朝のゆっくりした時間を、お与え下さるんだと思っています。

 6時半くらいから、朝ご飯です。電車に乗って学校に行く娘に付き合って、家族皆で朝ごはんです。
どちらかというと私は、「ご飯と味噌汁」の方がいいんです。それが、最近うちの奥さんはパン作りにこっていて、洋風の朝ごはんです。膨らんでいないパンが出て来たり、「焦げ過ぎ」のも出て来たりしますねえ。まぁ、だんだん上手になるパンも、楽しみなのですが。

 7時からは、テレビのNHKのニュース。
「えっ目の見えない田中牧師さん、テレビをどうやって見るんですか」ですって。
「ムッフッフ。テレビだけは見えるんですよ」なんて、牧師さんがうそついてはいけませんよね。私のテレビは特別で、「画面が点字になっていて、触ったらわかる」なんて、こんなうそも書いたらいけません。

 実はテレビって、音を聞いているだけで、結構わかるんです。特に「生中継」があったりすると、臨場感豊かです。バタバタというヘリコプターのローター音の中から、「現場は・・」といった、カメラマンさんの緊迫した声の解説が聞こえると、画面が見えるようですよ。
 そうですね。私が高校生のころだったと思います。「こりゃあまいった」というテレビ番組がありました。忍者が登場する番組です。「ピュ」「カキーン」「うっ」「ドタッ」「ガサガサ」・・。これが20分ばかり続きました。何が写っているのか、さっぱりわかりません。さすがに私もくたびれまぁした。

 7時30分。パソコンのスイッチを入れて、メールチェックです。教会関係の連絡も、最近はメールが多くなって来ました。
 それから私達のホームページのトップにある「 今日のみ言葉 」のページの更新です。先に聖書を読んだ時に、心に励ましを受けた聖書の一言を、ホームページに書き込みます。聖句の上の行に「2行の解説」を加えるんです。これが時間がかかります。文章を短く書くって、難しいですよね。

 8時。・・・続きは、また別のノートで!

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